歯科医院の競合分析で、比較したい5つの項目

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歯科医院の競合分析で、比較したい5つの項目

競合分析は、近くの医院を調べるだけではない

近くの歯科医院を調べて、診療内容やホームページを確認する。競合分析と聞くと、こうした作業を思い浮かべるかもしれません。

ただ、調べること自体が目的になってしまうと、自院で何を改善すればよいのかは見えてきません。

競合分析は、患者さんがどのような選択肢の中から医院を選んでいるのかを知るための、リサーチの一つです。そこで分かったことを、自院の情報発信や運営に活かしていきます。

比較する相手も、単に近い医院だけとは限りません。

一般歯科の受診先を探す人なら、自宅や職場の近くが候補になるでしょう。一方、特定の自費診療を検討する人なら、少し離れた医院も比較するかもしれません。

まずは、どのような患者さんの、どのような医院選びを想定して調べるのかを決めることが大切です。

その結果、自院を大きく変える必要があるとは限りません。

自院にある特徴の中から、患者さんにとって価値のある点を一つ見つけ、分かりやすく伝える。それも、競合分析を活かす方法です。

診療内容・立地・診療時間・口コミ・予約方法を比較する

最初は、患者さんが受診先を選ぶ際に確認しそうな5つの項目を整理してみましょう。

比較する項目確認する内容
診療内容対応している診療、相談できる悩み、説明の分かりやすさ
立地駅からの距離、駐車場、生活圏からの通いやすさ
診療時間平日夜間や休日の診療、休診日
口コミ件数や投稿時期、説明・対応・待ち時間などに関する記述
予約方法電話・Web予約の有無、予約の手順、当日受診の案内

ここで確認したいのは、他院の状況だけではありません。

自院では何ができていて、何ができていないのか。その理由は何なのかまで整理します。

例えば、他院がWeb予約を導入していたとしても、すぐに同じシステムを契約する必要はありません。

予約の受付だけが必要なのか。診療内容に応じた枠の設定や、患者管理なども必要なのか。予約を確定する仕組みと、希望日時を受け付ける仕組みのどちらが合うのか。

必要な機能によって、選ぶサービスや費用は変わります。初期費用や追加料金、スタッフが管理する手間も含めて考えたいところです。

他院が導入しているからという理由だけで決めず、自院に必要な機能を先に整理することが大切です。

他院の取り組みは、理由まで理解してから取り入れる

他院の取り組みを参考にすることは、改善のきっかけになります。

ただし、表面だけをそのまま取り入れても、自院に合うとは限りません。なぜその方法を選んでいるのか、どのような体制で運用しているのかを考えたうえで判断したいと思います。

私は、すべての項目で他院を上回る必要はないと考えています。

例えば、A院は予約が取りやすい。一方、自院では、希望日時の予約を取りにくいことがあるとします。

ここで「うちは劣っている」と判断する前に、なぜそうなっているのかを掘り下げます。

一人ひとりの診療時間を確保している。院長が初回のカウンセリングを担当している。そうした方針が予約枠に影響しているなら、その方針は、説明や相談の時間を重視する患者さんにとって判断材料になります。

ただし、予約が取りにくいこと自体が強みになるわけではありません。

診療時間を確保するという方針と、必要な受診をしやすくする工夫は、両方考える必要があります。予約が取りにくい原因が、受付の手順や枠の設定にあるなら、改善できる部分もあるでしょう。

弱みを正当化するためではなく、その背景を理解するために分析する。その過程で、自院が大切にしていることや、伝えられていない特徴も見えてくると思います。

他院との違いだけでなく、患者が困っていることを探す

他院との違いを見つけても、それが患者さんにとって必要なものでなければ、医院選びの理由にはなりにくいでしょう。

だからこそ、「どこが違うか」に加えて、「患者さんが何に困っているか」にも目を向けたいところです。

例えば、地域の医院を調べた際に、次のような点が見つかるかもしれません。

  • 初診の流れが分かるページが少ない
  • 当日の受診を希望するときの連絡方法が分かりにくい
  • 費用に何が含まれるのかが分からない
  • 駐車場の場所や入口が写真で確認できない
  • Web予約があっても、操作の手順が分かりにくい

こうした課題なら、診療体制を大きく変えずに取り組めることもあります。

ただし、他院のサイトに情報が見当たらないからといって、実際に対応していないとは限りません。「公開情報では確認できなかったこと」として記録し、決めつけないことも大切です。

自院への問い合わせで繰り返し聞かれることと合わせて考えると、優先して説明したい内容が見えてきます。

調べた結果を、自院の改善につなげる

競合分析を終えたら、気づいたことを次の3つに分けてみましょう。

分類考えること
すぐ改善できること診療時間の更新、予約案内の修正、アクセス写真の追加など
導入を検討することWeb予約など、費用や運用体制を確認して判断するもの
自院の方針として伝えること相談時間の確保、初診時の説明方法など、実際に行っている取り組み

この整理をすると、他院に合わせるべきところと、自院の方針を活かすところを考えやすくなります。

最初から全部に取り組む必要はありません。患者さんへの影響と、実行に必要な費用・手間を見ながら、一つずつ進めていきます。

私が競合分析で大切にしたいのは、他院の優れた点を並べて、自院の不足を数えることではありません。

自院にできること、できないこと、その理由を理解することです。

そのうえで、改善できる部分は改善し、自院が大切にしている取り組みは分かりやすく伝える。患者さんにとって価値のある特徴が一つでも明確になれば、発信する内容も具体的になります。

競合分析を、医院を大きく変えるためだけの作業にせず、自院の選択を見直す機会として活かしていきたいと思います。

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